下肢静脈瘤とは?
下肢静脈瘤は希な疾患ではなく紀元前1600年の古代エジプトの文献にすでに記載されています。わが国の15歳以上の人口では約
2000万人前後に存在すると推定され,最も一般的な疾患のひとつです。
下肢の静脈には,静脈弁と呼ばれる弁があります。静脈弁は一方通行のふたのような役目をしています。この弁が様々な原因で壊れて
 しまい,心臓に戻るべ き血液が逆流し,普段目立たない小さな静脈に流れ 込みます。それが長期間続くと,静脈が膨らんで静脈瘤に
 なります。静脈弁が壊れる原因としては,加齢・長時間の立ち仕事・妊娠・分娩・遺伝などがあります。

下肢静脈瘤の症状
最初は下肢の静脈が瘤状に腫れてきて,美容的な問題が主症状ですが,その後下肢のだるさ・痛み・むくみを認め,こむら返りも起き
やすくなります。さらに色素沈着・皮膚湿疹・皮膚潰瘍などを認めるようになります。通常は生命予後には影響しませんが,ごく稀に静脈
瘤内に形成された血栓が肺動脈に流入し肺梗塞(エコノミー症候群)を発症することがあります。

治療法
@ 保存的療法:
  弾性ストッキング、圧迫包帯などの保存治療のみではある程度の進行防止効果は期待できますが,根本的な改善はあり得ません。
A 硬化療法 :
  特殊な薬剤を静脈瘤内に注入し,静脈瘤を縮小・消失させる方法です。
B 高位結紮術:
  下肢静脈瘤の原因となっている大伏在静脈あるいは小伏在静脈を結紮する方法です。
C 静脈瘤切除:
  局所麻酔で拡張した静脈瘤を切除します。 特に下腿の静脈瘤に対して行います。
D 静脈抜去術:
  静脈瘤の原因となる大伏在静脈および小伏在静脈を抜去する手術です。局所麻酔で日帰り手術を行っている施設もありますが,
  一般的には入院が必要です。

※ 当クリニックでは,硬化療法,高位結紮術,静脈瘤切除の日帰り手術を行っています。
硬化療法

   
硬化療法


硬化療法
硬化療法
硬化療法 + 静脈瘤切除
硬化療法 + 静脈瘤切除
高位結紮術+硬化療法+静脈瘤切除

トップページへ
トップページへ



下肢静脈瘤
































治 療 例